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自身の音楽で決意を表明。大成功を収めたWEAVER初のホールワンマンライブ

WEAVER | 2011.04.14

 ステージを覆っていた幕が上がると、横一列に並び真新しいスーツに身を包んだ杉本雄治(Vo&Piano)、奥野翔太(Ba)、河邉徹(Dr)が現れ、大きな歓声があがる。音楽を鳴らす喜びを解放するような力強いプレイとキラキラした音色が、まっすぐオーディエンスに向かっていき、オープイングを飾る「トキドキセカイ」、「愛のカタチ」がつながれていく。

 大阪と東京で開催されたWEAVER初のホールワンマンライブ。東日本大震災の影響から、この東京公演を開催すべきかメンバーとスタッフで何度も話し合いの場をもった。最初のMCで杉本はこう言った。

「東日本で大きな地震があって、節電をはじめみなさんも不自由な生活を送っていると思います。僕たちも東京でライブをやっていいのかなってたくさん悩んだんですけど。でも、やっぱりいつまでも後ろ向きになってはいけないなと思って。僕たちが今こそ音楽でもひとりでも多くの人に笑顔や元気、日常を取り戻してもらいたいなという思いで今日ライブをすることを決めました。みなさんが笑顔をもって帰って、それを広げていって、それがいつか被災地にも届いたらいいなと思います」

 WEAVERは神戸出身のバンドだ。彼らも幼少時代に阪神大震災を経験している。当時、不安な日々を送るなかで、路上ライブの音楽に勇気をもらったという。そういった経験を経て、いまプロのミュージシャンとしてステージに立つ自分たちだからこそ表現できることがある。彼らはそう思った。

 序盤は「レイス」、「白夢」、「旅立ちの唄」と、3ピースピアノロックバンドとしての繊細な音楽的感性に彩られたメロディアスな楽曲が丁寧に紡がれていった。6曲目「心の中まで」からはサポートのギタリストとキーボーディストを招き入れ、楽曲に豊かな奥行きもたせていった。

 3人は昨年4月に神戸から上京。東京で新たな生活を送るなかで、人とのつながり、そこで交わす言葉の大切さにあらためて気づいた。そういった思いから生まれた「『あ』『い』をあつめて」は、期待と不安が入り交じる春という季節を包み込むように響いた。

「僕らの永遠?何度生まれ変わっても、手を繋ぎたいだけの愛だから?」からはじまった本編終盤では、ダイナミックなサウンドで会場の熱量を高めていったw。なかでも「2次元銀河」のアプローチは、WEAVERの知られざるロック・イズムが解放されていくような迫力があり、印象深かった。

 オーディエンスからの“WEAVERコール”に迎えられたアンコール。杉本が時に言葉を詰まらせながら感謝の意を述べた。

「被災されて、今日のライブに来られなかった人もいると思うんです。その人にも届けたいという気持ちでライブをしました。それで、少しの力かもしれないですけど、音楽の力、今僕らが感じている思いを曲に込めるべきだと思って。最初は自信もなかったんですけど、『阪神大震災を経験した3人だからこそ伝えられることがあると思う』という気持ちをこめて新曲を書きました。今、あたりまえにあったものがあたりまえじゃなくなって、多くの人が日常の大切さに気づいていると思うんです。あたりまえの存在、大切な日常を思いながら書きました」

 震災を受けて制作したタイトル未定の新曲。日常を生きることの尊さを描いた、とても優しく、美しい曲だった。大きな葛藤と向き合い、音楽を鳴らすことでバンドの決意を表明した今回のツアーは、WEAVERとって今後の大きな糧となるはずだ。

【 取材・文 : 三宅 正一 】
【 Photo by 鈴木公平 】

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リリース情報

『あ』『い』をあつめて(配信限定/着うたフル(R))

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2011年02月09日

A-Sketch

『あ』『い』をあつめて

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WEAVER First HALL Live 2011「Spring Field Forever?『あ』『い』のあふれる場所?」WOWOWにて独占放送決定!
4月3日(日)に渋谷C.C.Lemonホールで行われた、初のホールワンマンライブをオンエアー!

放送日:2011年5月20日(金)18:30~

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