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サプライズ満載!シクラメンの7日間のホームパーティーがスタート!

シクラメン | 2015.02.05

 シクラメン恒例の足かけ2年に渡る全国ツアーが今年も行われた。シクライブ2014-2015「7日間のホームパーティー ~ドキドキワクワク乱乱乱」とタイトルされた今回のツアー。2014年12月23日の仙台電力ホールを皮切りに、追加公演の決まった2015年2月8日まで。外は寒いが場内は熱気で溢れ、会場を出る頃には、"今年も頑張ったな...。来年はもっと頑張るゾ!!"との熱い気持ちにさせるべく、彼らはメッセージを歌に乗せ全国各地へ旅に出るのだ。

 この日は同ツアーの序盤戦。舞台は彼ら2度目となる東京・渋谷公会堂であった。思い起こせば2012年の同じ時期も彼らをこの会場で観たっけ…。あれから2年。彼らは更に飛躍を続けた。それを表すかのように、2回目の同会場はチケットも早々に完売。2月8日にはZepp Tokyoでの追加公演も決まっている。

 「こんなに人がいっぱいで幸せ過ぎます。世の中には様々なホームパーティーがあると思うんですが、今日はシクラメンなりのホームパーティーをみなさまにお届けしていきます」。これがDEppaの最初のMCだったのだが、その言葉と今ツアーの副題通り、この日はまるで彼らのホームパーティーに招かねているかのような、身近さと温かさに満ちていた。ステージ上に配されたソファー、フォークギター、モールで飾り付けられたトラス等はどれも手作り感に溢れ、数日前に過ぎ去ってしまったクリスマスイブのパーティーへと引き戻してくれるかのようであった。

 登場シーンからサプライズをくれた彼ら。回るサーチライトが停まると、ステージ中央奥に設置されたミニステージ上に立つ3人の姿が。さぁ、シクラメンのホームパーティーの始まりだ。

 この日はリリースツアーとは違い作品に縛られないこともあり、縦横無尽のセットリストであった。中にはライヴでは久々なナンバーも飛び出し、その度に会場が驚嘆の声をあげる。それを象徴する1曲が、この日のトップを飾った「kamataッ子」であった。ここ数年はグイッと会場を一つにする<ついて来いよ>的な主張のある楽曲がトップを飾ってきた印象が強かっただけに、この選曲には驚くと同時に嬉しくなった。それは会場も同じ気持ちだったようで、彼らの出身地・東京は蒲田(かまた)へのリスペクト&紹介ソングがいきなり会場を和ませ、みんなが笑顔の花を咲かせていく。

 前半は会場を一つにしていく楽曲が立て続けに放たれた。中でも♪ラブミュージック ピースミュージック♪との彼らの音楽に対しての真摯さに満ちた「MUSIC」では、会場中が大合唱。エネルギーとバイタリティが場内いっぱいに広がっていくのを感じた。

 序盤、立て続けに歌われたノリの良い曲でウォーミングアップを継いでの前半は、外が真冬だなんてことをすっかり忘れさせてくれるほどに胸を熱くほっこりさせてくれる曲が次々と歌われた。

 中でも印象深かったのは、中盤の「余興コーナー」と称された、メンバーによる初披露コーナー。DEppaは、ギターによる初の楽曲制作にして、人前で初披露となった新曲を弾き語りにて歌う。客席からの暖かい手拍子に乗り、彼の味のある歌声と<僕らは繋がっている>との伝心さが、客席とステージとの距離をグッと近づける。

 続いて、肉だんごはエレピ(エレクトリックピアノ)と共に、こちらも人生初のピアノによる弾き語りを披露。見えないところでかなりの練習を積んで、このステージに挑んだと言う肉だんご。彼の甘く伸びる歌声と、<これからも君と歩いていきたいんだ>とのフレーズがファンとの距離を更に縮めていく。

 3番手の桃紅茶が初披露したのはブレイクダンスだった。2人が楽器を通し想いを伝えるのとは別に、彼は身体を使い、会場を感嘆させていく。その切れ味とカッコの良さは見事。3人それぞれの快心の初披露に会場中からは惜しみない拍手が贈られた。

 ゲームを挟み中盤に突入。ここから数曲は背中を押してくれるかのような曲や、明日へのバイタリティを与えてくれる曲、そして愛しい人を更に愛しい気持ちにさせるナンバーが場内の大合唱を誘っていく。特にスローバラードの「行ってきます」では、3人の<この気持ちよ届け>と言わんばかりの感情移入が、会場中を歌の物語へと惹き込んでくれた。後半のしっとりゾーンのハイライトとも言える「100年初恋」では、歌の主人公同様、やっぱりいつまでも愛しい人は愛しいんだとの気持ちに皆が心を寄せ、何度振られても諦めない、その信念に自分を重ね合わせていった。

 「2015年のシクラメンは、みんなの笑顔やみんなの背中を押せる活動をすることを約束します。みなさんは僕らの宝物ですから」。力強い2015年に向けての抱負のあと歌われた「僕の宝物」は、感謝の言葉と気持ちが歌と共に伝えられた。それを受け取った会場も、シクラメンこそ自分たちの宝物であるというような気持ちを乗せた大合唱が場内に正のエネルギーを生んでいった。

 アンコールはノリノリのナンバーが連発。「ららら★フェスティバル」では、シクラキッズ(キッズダンサー)もステージに。ソカのリズムに合わせ、キビキビと踊り、これまた3人とは違った生命力やバイタリティを会場にふりまいてくれる。さらに大ホールならではの金テープのキャノン砲が、まるで祝砲のようにきらびやかに放たれた。

 ダブルアンコールではクリスマスへと引き戻してくれるかのような曲が用意されていた。DEppaはクリスマスツリーに、肉だんごはサンタに、桃紅茶はトナカイに扮し、3人がステージに再び現れる。歌われたのは「ぼくらの街のクリスマス」。ちょっと遅れて届けられたプレゼントのような温かい楽曲がさらに場内のみんなの心にポッと優しい火を灯した。

 「2015年もみんなの期待に応えられるように頑張っていくので、よろしくお願いします」と、最後のDeppaの言葉。それに対する温かい拍手や声援は、「2015年も、シクラメンについて行く! 」。そして、<さらに一緒に大きくなっていこう!!>。そんな風に響いた。

【取材・文:池田スカオ和宏】

tag一覧 ライブ 男性ボーカル シクラメン

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リリース情報

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2015年02月04日

トイズファクトリー

1. ここで泣こうよ
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お知らせ

■ライブ情報

SHIKLAMEN「Geisha Dragon Tour~序~」
2015/03/07(土) 福岡INSA
2015/03/15(日) 仙台 club yankee court
2015/03/21(土) 名古屋 X-HALL
2015/03/22(日) CLUB PICCADILLY UMEDA OSAKA
2015/03/28(土) 静岡 Live House Quars
2015/03/29(日) SHIBUYA VISION
2015/04/04(土) 広島 4.14
2015/04/05(日) 岡山 IMAGE
※全日1日2回公演

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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