<新しい自分を、新しい1日を>というコンセプトで取り組んだ、Hilcrhymeのニューシングル

Hilcrhyme | 2013.07.05

 Hilcrhymeのニュー・シングル「NEW DAY, NEW WORLD」が完成した。外部トラック・メーカーを招き、エッジの立った歌詞で、新しい世界に向かって歩き出したいと歌う、彼らの新たなる一歩を表現しているような楽曲になっている。
 タイトルどおり、Hilcrhymeの新たなるチャレンジともいうべきシングルだ。

EMTG:ニュー・シングル「NEW DAY, NEW WORLD」は、どんなコンセプトで作られたんですか?
TOC:テーマは“リスタート”です。これは偶然の流れだったんですけど、周りのスタッフが、ディレクターからマネージャー、ヘアメイク、スタイリストまで全部新しくなったこともあって、<新しい自分を、新しい1日を>というコンセプトで書きました。
EMTG:この曲を聴いて、原点に戻るというか、リセットというイメージも感じたのですが。
TOC:実は、リスタートであると共に、原点回帰というキーワードもありますね。
EMTG:今回トラック制作が、DJ KATSUさんではないということですが。
TOC:Hilcrhymeの音楽をもっと幅広くしたいという思いから、「今回は外部のトラック・メーカーを起用してみよう」との話になりました。メジャー・デビューから、HilcrhymeはDJ KATSUがトラックで、オレが歌という形でやってきたんですけど、元々はオレが、レコードのインストに乗せてラップしたところから始まってるし、そういう意味ではこれも原点回帰のひとつだと思います。いろいろなトラック・メーカーからトラックを集めていて、200曲くらいの中から、テーマにいちばん合うものを選びました。
DJ KATSU:今回のトラックに関しては、オレの手は一切入っていないけど、Hilcrhymeというユニットを、さらに広げるための一歩としては、いいんじゃないかと思います。こういうのをやることによって、オレのトラックの作り方も変わってくるのかなと思うし。
EMTG:でもこれまでのファンの人は、DJ KATSUさんのトラックじゃないことや、エッジの立った歌詞など、かなりビックリするんじゃないかと思います。
TOC:去年の『LIKE A NOVEL』というアルバムは、KATSUくんとトラックの段階からふたりでやりあった、思いの込もったアルバムで、そこで感じたこともたくさんありました。「オレはこういうトラックで歌いたい」って注文を付けた時もあるし、KATSUくんがやりたいトラックがあるけど、”でもオレはちょっと…”、っていう時もあったし、だったらお互い、別の場所でそれぞれのやりたいことを表現する場所があっていいと思ったんです。オレはフィーチャリングでどっかに参加したり、KATSUくんはどっかでプロデュースしたりとかして、極端な話、Hilcrhymeのアルバムの中に、オレじゃない演者が、KATSUくんと二人で1曲やってるとかいうのも、全然アリだと思うんですね。だからネガティブな要素は一切ないですし、今、すごく楽しいです。二人の関係性も、昔に戻れた感じがしてますし。
DJ KATSU:Hilcrhymeを知らない人や、名前しか知らないとかいう人の方が圧倒的に多いわけで、そういう人にとっては、トラックを誰が作っているとか、関係ないことだと思うんですね。その中で、ちょっとでも新たに興味を持ってくれたら、そこから他の作品を聴いてもらったり、ライブに来てもらえたりするかも知れないし、その奥にはもっと広い世界があるということも知ってもらえるだろうし、外部のトラック・メーカーの曲も受け入れるというスタンスを取ることによって、その間口がどーんと広がったと思いますね。
EMTG:歌詞に関しては、どのようなイメージがあったのですか?
TOC:今までは、万人に共感を得ようという観点で書いていた歌詞というか、誰か一人を思い浮かべて、その人の物語を作ったりという、“誰か”を歌っていた曲が、特にシングル曲では多かったんですけど、今回は“自分”を書いてます。誰が聴いても、誰かを歌っているのではなくて、自分自身を歌っているというのが伝わるものを。それは今まで自分の中では恥ずかしいと感じていたことだったんですけど、それをさらけ出そうと。
EMTG:『LIKE A NOVEL』では、“あなたの歌”というのがひとつのテーマだったということでしたが。
TOC:あれを否定しているのではなくて、あれを踏まえた上で、今こういうものを書きました。自分が今、いちばんやりたいことを、その時期その時期にやっていって、リリース形態とかにもこだわらずに、純粋に作っていきたいという、これがその1作目ですね。一般層への伝わり方とか、そういうことも考えず、楽しんで書いて、楽しんで歌おうと。変化への恐怖だったり、不安だったりは、もうやめよう、と。今までとは変わりすぎているので、きっといろいろな反応があるだろうし、不安半分、期待半分、いや、不安が7割ぐらいなんですけど(笑)、ネガティブに捉えないでほしいなというのが、Hilcrhymeの願いです。
EMTG:カップリングの「次ナル丘へ」も、根底にあるテーマは共通しているものだなと感じます。
TOC:気分は両A面というか、対をなす曲だなと思っています。昔作った『熱帯夜』というデモCDに入っている「ヒルクライマー」という曲があって、当時オレらのライブの代名詞的な曲だったんですけど、そのリリックを、少しだけ今の気分に変えて当てはめていて、その意味も汲み取って欲しいという思いもあります。こちらはDJ KATSUの得意分野というか、やりたいことをやっているトラックだし、リリックも含めて、すごく大きな意味を持つカップリング曲だと思います。
EMTG:さらに、コレクション・アルバム『想送歌?Mellow of Hilcrhyme?』もリリースされました。
TOC:1月にリリースした「想送歌」をもっと多くの人に聴いてもらいたいし、そういう思いも込めて、メロウな曲を集めた1枚を作りました。
EMTG:では最後に、ファンの人にメッセージを。
TOC:原点回帰した、新しいHilcrhymeです。ぜひ聴いてみてください。
DJ KATSU:「NEW DAY, NEW WORLD」と「次ナル丘へ」は、今までのシングル以上に関係性の強いカップリングで、そこも意識して聴いてもらえると嬉しいです。
TOC:実際、変わりすぎるんじゃないか不安だっていう、ファンからの声もありますけど、今の自分たちには、ワクワクしかないですし、そのワクワクが伝わればいいなと思っています。14枚目のシングルですけど、気分は新しいHilcrhymeの1枚目のつもりです。

【取材・文 熊谷美広】

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ビデオコメント

リリース情報

NEW DAY,NEW WORLD(初回限定盤) [CD+DVD]

NEW DAY,NEW WORLD(初回限定盤) [CD+DVD]

2013年07月10日

ユニバーサルJ

ディスク:1
1. NEW DAY, NEW WORLD
2. 次ナル丘へ

ディスク:2
1. HILCRHYME TOUR 2013 “LIVE A NOVEL” ダイジェスト映像

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●DJ KATSU
キジトラ

わりと一般的な、シマシマ模様の猫の種類のことです。「猫が欲しい」という話をしていたら、「子猫生まれたから、どう?」っていう話をもらって。今どうしようかなって考え中なんです。あと、「猫」「トイレ」とかでも検索したかな(笑)。そうそう。夏用のグッズで、フード付きのバスタオルがあるんですけど、「それに猫耳を付けようか?」という話もあって。「オレはキジトラの柄が好きだから、その柄はどうだろう?」っていう話もしているんです。

●TOC
パワーストーン

最近、自分でパワーストーンのブレスレットを作ったんです。こういう類のものは今まで一切信じていなかったんですけど、”ちょっと自分を変えてみようかな”と思って。MVの撮影で那須高原に行った時に、そこにたまたまあったお店に入って、いろいろ教えてもらって作りました。石の組み合わせにもそれぞれ意味があるんですけど、中には、<人見知りを直す石>も組み込んでもらったり (笑)、あとは<マイナスをプラスに転じる石>とか、<世界観を確立する石>等も混ぜ合わせて、完全オリジナルで作りました。


■ライブ情報

Hilcrhyme TOUR NDNW -NEW DAY,NEW WORLD-
2013/10月06(日)東京・NHKホール
2013/10月14(月・祝)大阪国際会議場
2013/11月03(日)愛知県芸術劇場

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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